Sailing Before The Wind “Judgement”
本日取り上げるのは、日本のメロディックメタルコア/チャグコアバンドのSailing Before The Windの2nd EPの“Judgement”だ
Crystal LakeやHer Name In Bloodのサポートとしても活躍していたベーシスト/コンポーザーのBitoku氏が中心のバンド
バンドメンバーが中々安定せず、現在はBitoku氏とLive Memberの4人という編成で都内を中心に積極的に活動している
音楽性の特徴として、絞り出すようなグロウル、日本人の琴線に触れるツインギターのメロディとキレッキレなChugバッキングが絡み合い、ドラマチックなブレイクダウン、同じパートが二度とない明後日を見据えた曲展開など、モダンメタルの総力と唯一無二のメロディセンスが上手くクロスオーバーしているバンドである
そして今回のこの作品だが、再生してみるとジャケットの雰囲気の通りのサウンドだ
雨音とアルペジオで静かに幕を開け、すぐさまDjentyなギターと加工された咆哮で曲に雪崩れ込む
こういう演出はかなりSolidだ
作品を通してダークでありながらも時折晴れ渡るような爽やかなメロディが要所で奏でられ、日本人らしいサビっぽさを感じる
ブレイクダウンでガラスかコインだかの音を使っているのも世界観の演出に一役買っている
スペーシーでは無いが、近未来的な音像だ
まだ若いバンドではあるが、既にシーンでは多くのフォロワーを生み、キッズファンも多い
メンバーが固まり更に大きな舞台で見るのが楽しみなバンドである
Djent/Chugファンは最早知っているだろうから、このバンドはプログレ系美メロが好きな人、今のメタルがどこへ向かっているか興味のある人に是非聴いてもらいたい
ソリッ度:★★★★
名盤度:★★★
連想される世界観:ウルトラヴァイオレット